連載

耐震安全性を考える


≪第1回≫さまざまな疑問から【その1】

未曾有の『東日本大震災』を経験し、地震国日本の「耐震安全性」を考えるとき さまざまな疑問が出てくる。
それは、定量化できない「自然現象」にあります。
わたくしたちの日常の業務の中で、「構造物」に対して外乱や内力につき今一度 深く考えてみましょう。

若年期に地方都市で過ごした私は、「相談出来る先輩」が皆無に近かったので当然 「日本建築学会」に入会し、
手当たり次第に「専門文献」を読み漁る毎日でした。
北米や欧州まで「研修」の名の下に滞在したりして、欲しかったのは「自分が納得出来る」内容の文献・書籍でした。
思い出すのは、コロンビァ大学の「マリオ・サルバードリー博士」の構造書籍が多い。
我国では、旧日本住宅公団の「海野哲夫先生」の書籍が初心者向けにとてもやさし教えておられ
感銘した記憶があります。

最近のご支援では、「外乱」や「内力」、さらに「応力」また「応力度」などの言葉で
どのような「イメージ」を持って解説すればよいのか、戸惑う場合があります。
「外乱」とは「制御系の状態を変えようとする外部から加わる作用」をいいます。
特に、我々の分野では「荷重」と同義語ではあるが、構造設計の上では、構造物の自重や自己の
「ひずみ応力」も「外乱」に置き換えて扱っています。
ご存知のように「外力としての荷重」は、以下の6種類あります。

  • (1) 固定荷重
  • (2) 積載荷重
  • (3) 積雪荷重
  • (4) 風圧力
  • (5) 地震力
  • (6) その他の荷重─土圧、水圧、特殊な振動、衝撃等(防災面から津波も考えられる)

これらについては、構造物にかかる外力である。部材を対象にしてみると「負荷」 としてこれを打ち消そうとする内力があり「応力」が発生し、その応力の度合いが 「応力度」なのです。当然、「ひずみ応力」である「変形」も理解が必要です。

次回・・・「≪第2回≫さまざまな疑問から【その2】

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